• 景気回復の兆しがより一層明白になる中、リーマン・ブラザーズの破綻と世界金融危機の発生は過去のものになろうとしています。しかし世界金融危機の余波は未だ不動産投資業界で続いており、不動産投資運用会社にとって、今後数年間はさらなる混乱の年となりそうです。

    世界金融危機が非上場不動産ファンド業界に及ぼす影響については、まず他のアセットクラスに照らして検証する必要があります。主要な影響の一つに投資アプローチ全体を完全に考え直すよう投資家に促し、ポートフォリオ組成から支払い報酬まであらゆる面を疑問視するよう促したことが挙げられます。

    リスク回避の高まりにより優良資産へと駆り立てる一方で、主流のアセットクラスの間で投資を分散すればリスクエクスポージャーを抑える手段になるという従来のポートフォリオ理論への投資家の信頼も揺らぎました。これは、世界金融危機の中で、株式、債券、さらには現金資金まで下落したことによるものです。

    恐怖が金融市場を支配する中、投資家は嵐をやり過ごすのに最善と思われる資産に目を向けました。資本を増加させたいという望みは薄れ、代わりに安定収入により利益をもたらす優良資産を求めるようになりました。

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    著作権はジャスティン、オコーナー(Justin O’Connor),CEO,Cordea Savillsに帰属します。

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